おすすめの飲み方

隠れた銘酒を探せ!力強い酒造りをする鳥取県の日本酒事情

中国地方日本海側に位置し、山陰地方の東側を占める都道府県の中で一番人口の少ない鳥取県。

 

観光スポットだと鳥取砂丘やラクダ体験、ゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげる先生・名探偵コナンの作者青山剛昌先生の記念館などがあります。

 

日本海側に位置している栄港では漁業が盛んに行われカニなどの特産物があります。

 

そんな鳥取県の日本酒事情について今回は調べてみました。

 

 

1. 鳥取県の日本酒

 

鳥取県は元々日本酒作りが盛んに行われておらず、現在でも酒蔵の数はとても少ないです。

 

漁業や農作業を中心に発展をしてきた土地で、現在居る日本酒作りに欠かせない杜氏や蔵人の育成は他に都道府県に比べて1020年ほど遅れていると言われています。

人口減少も相まって酒蔵で働く人の高齢化と、育てる若者がなかなか入らずこのままでは廃れてしまうと懸念されています。

 

それでも美味しい日本酒を届けたいと懸命に作る酒蔵の人たちは鳥取県でしか取れない酒造好適米「強力」を鳥取ブランドとして復活・使用し何とか全国へ知ってもらえないか奮闘をしています。

 

2. 酒造好適米「強力(ごうりき)」

 

鳥取県内でのみ栽培されている酒造好適米です。

 

米粒は大きく線状心白を持ち高度な精米にも耐えることができます。

山田錦や五百万石にも負けない酒米なのですが、栽培が他に比べて難しく鳥取県でのみ栽培が出来ています。

 

1910年~1920代に農業試験場で作られ、その後1945年まで推奨品種に認定、県内の11%近くが栽培をしていました。

 

1945年後、食糧難の時代となり、一度に多くの収穫が出来ない・心白、米粒が大きい(食用に向かない)・人の背丈ほど育つ稲な為倒れてしまう恐れがあるなど、さまざまな理由から姿を消していきました。

 

1980年代後半、中山酒造・山根酒造場が鳥取県独自の日本酒を作りたいと酒造技術顧問へ相談したところ「強力」を進められ、復活することになりました。

 

まだ認知度が低い酒米のため使用している酒造は主に鳥取県内の10社ほどです。

 

3. 日本酒界の重鎮と呼ばれた上原浩氏

 

鳥取県の酒蔵では上原浩(うえはらひろし)という名前をよく耳にします。

 

鳥取県出身の上原浩氏は生前鳥取工業試験場・醸造科へ勤務をし、お酒の研究や酒造りの指導で全国を回り日本酒作りにただいなる貢献をした人物の一人です。

 

通常日本酒作りに重要な順番は「一麹、二酒母(酛)、三醪」と言われていますが、上原浩氏は「一に蒸し、二に蒸し、三に蒸し、四五がなくて次に麹」という名言を残しました。

 

麹も酒母も醪も大切なのですが、それを作るには良い蒸し米があってこそ!という気持ちを込めた一文です。

日本酒作りに関わらず基礎があってこそ、それを活かしたモノや応用に使える大切さを上原浩氏は全国に教え回りました。

 

4. 鳥取県のオススメ日本酒

 

■ 鷹勇

 

大谷酒造 鷹勇 純米大吟醸

 

 

山田錦を基本とした「タマサカエ」、鳥取県だけの酒米「強力」を使用し、大山の雪溶け水を使用して作られる日本酒はとことん辛口にこだわって作られています。

 

100年以上の歴史があり伝統を常に守り続けており、現在でも酒造りの際には旧式の酒槽(木製の大きな器)を使用して作っているものもあります。

 

長く使っているためそれに染み付いた味がより一層深い日本酒へと仕上げてくれます。

辛口、冷酒~常温で飲むのがオススメです。

 

■ 日置桜

 

日置桜 燗あがり 辛口本醸造

 

第四代蔵主から「食事を邪魔するお酒だけは造ってくれるな」との遺言を守り、お酒だけが進む日本酒ではなく食が進む日本酒作りを目指しています。

 

山田錦・五百万石・日本晴・強力などたくさんの酒米をそれにあった日本酒へ仕上げて提供をしています。

 

その中でも特にオススメするのは日置桜 燗あがり 辛口本醸造です。

 

一年以上熟成させ薄い黄色みがかった日本酒で、どっしりとした重みを感じる味わいがあります。

やや辛口~辛口、常温~熱燗で召し上がるとより旨味が出て美味しいです。

 

■ 千代むすび

 

千代むすび 純米吟醸 強力

 

千代むすびは「永久に変わる事のない人と人の固い結び、絆」を意味し、飲まれるお客さんからこのお酒を作る製造者全ての人が結ばれ幸福になれるようにという気持ちが込められています。

 

日本国内だけでなく、韓国や中国・アメリカ・シンガポールなど海外にも多くの日本酒を輸出しています。

 

千代むすびは酒米強力を使用しているお酒がとても多いです。芳醇で香りが高く、強力の名前の通り力強いしっかりとした味が特徴です。

 

やや辛口~辛口、軽く冷やして飲むと良いです。

 

定番の千代むすびもとても美味しいですが新商品「蟹に合う日本酒」「鮪に合う日本酒」という少し変わった名前の日本酒が発売されました。

漁業の盛んな栄港合わせた限定日本酒です。

身の引き締まった蟹や魚と共に飲んでみてはいかがでしょうか。

 

蟹に合う日本酒
千代むすび酒造より】

 

いかがでしたでしょうか?

 

日本酒としてはまだ鳥取県は他より蔵数・人数が劣っていますが、復刻した「強力」を機に鳥取県自慢の日本酒作りをしています。

 

いずれは強力で作られた日本酒が全国に認められ、こんな日本酒を作る鳥取県の酒蔵で働きたい!と思ってくれる人々が集まってくれるといいですね。

ABOUT ME
Sugitama
Sugitama
管理人:Sugitama 日本酒大好きな関西人。 日本酒がある小さな居心地の良い居酒屋を探すのが好き。 好きな銘柄は「冩楽」「而今」。 日本酒専用冷蔵庫のコレクションから選んで晩酌するのが幸せ。 日本酒の銘柄や各都道府県のまとめ記事、風味別などで検索して見てください。 2017年11月 日本酒ナビゲーター資格取得(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)認定) 2019年1月 唎酒師資格取得
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