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十四代に勝つために造られた日本酒!?無名の銘柄〜鼎(かなえ)〜【長野県】

瀧澤を主に造っている長野県の信州銘醸では、世間にまったく紹介していない日本酒が一つあります。

 

「鼎(かなえ)」という日本酒の銘柄なのですが、HPにも勿論、雑誌などにも一度も掲載されたことがありません。

 

それゆえにほぼ無名に近い銘柄ですが、実は多くの決め事や制限がある厳しい銘柄でもある「鼎」をご紹介します。

 

 

鼎という日本酒

 

この鼎という銘柄、世に出て10年近く経ちますが、基本的に鼎という純米吟醸のみの銘柄となっています。

酒米は長野県の酒造好適米、金紋錦と県内産の美山錦を使って造られています。(2017年から美山錦のみに変更されています)

味わいは風味は甘く濃淳なメロンのような香りと、米のしっかりとした旨味がありますが、甘さの後にキレがあるので後に残らないスッキリとした飲み口の特徴の日本酒です。

味わいも香りもしっかりとして濃い甘さがありますが、キレがいいので、意外にも辛い日本酒が好きな人にも好まれる不思議な日本酒です。

 

価格も季節品併せて全て税込み2808円という手頃な価格となっています。これは一切の広告費などを当てない代わりに実現した値段らしいです。

 

 

全国10数店舗のみ販売

 

鼎はごく限られた酒専門店のみの販売となっていて、容易には販売店にはなれません。

 

当時、信州銘醸の杜氏さんが、東京の大手の酒屋さんに山形の十四代のような日本酒に勝てる日本酒はどういうものかというのを相談したことにより、十四代を目指して出来た日本酒だそうです。

その酒屋さんから販売が始まり今に至ります。

 

全販売店が加盟している鼎会という審査会があり、販売店になりたい場合には、蔵元である信州銘醸の同意の他に、全販売店の半数以上の同意が必要になります。

また販売実績も考慮され、年間販売量が落ち込んだ場合には特約解除にもなることもあります。

 

鼎の販売意欲を示すために、過去最高で2年間、信州銘醸の日本酒を販売して実績を作ってから鼎の特約販売店になった専門店もあるそうです。

 

そのせいか、なんの足掛かりもなく信州銘醸に鼎に関しての問い合わせをしても、蔵からは一切の返答も返さない事例もあったようです。

宣伝もせず、選ばれた特約販売店の努力だけで売り込み、密やかに売れている特別な日本酒です。

 

鼎のラインナップ

 

鼎は通年販売している通常品以外にも、新酒からひやおろしまで季節商品があります。

 

番外おりがらみ新酒

鼎おりがらみ新酒

 

鼎の新酒として発売される澱がからんだ鼎です。

新酒なので若干の荒々しさと澱による味わいの濃さがあります。

 

 

夏酒おりがらみ

鼎夏酒おりがらみ

 

夏酒として出てくる限定酒で、新酒と同じように澱がからんだ日本酒です。

澱の分だけ味わいが通常品よりも濃くなっていますが、後味のキレが増しています。

 

秋上がり

鼎秋上がりひやおろし

 

鼎のひやおろしになる秋の限定酒です。まろやかさが出てきて完熟したメロンのような香りと旨味があります。

季節限定酒なのですが、鼎は総評的に「鼎の味」と言う程、どれを飲んでも鼎と思える味で、しっかりとした芯がブレない日本酒です。

 

発売禁止になったスパークデンジャー

 

5年ほど前には夏酒と同じ扱いでスパークデンジャーという活性酒の鼎がありました。

 

スパークデンジャー
【逆走より】

 

このスパークデンジャーはその名の通り、爆発するほどのガス圧で、このガス圧の強さから保存していたら一升瓶が爆発したなどの報告が相次ぎ、また逆にここまでのガス圧を造るための発酵が難しく、数年前に発売が中止されました。

ラベルも他の鼎と唯一違うラベルで人気だったのですが、いまだ販売再開の予定はありません。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

具体的な真偽のほどは確かではありませんが、2年ほど前に東京の大手の酒屋のブラインドテストのコンペディションで、鼎が出来たきっかけだった十四代に勝つという念願が叶ったそうです。

大体的なコンペディションではなかった為、大きくは取り上げられはしませんでしたが、「十四代に勝った酒」という面目躍如は果たせました。

 

また近年、まだ鼎の販売特約店が無い都道府県への販路拡大や、雑誌などのメディア露出など、戦略的に展開していく考えもあるらしく、今後に注目な日本酒銘柄の一つでもあります。

メインの販売店が東京近郊に多いため、都市部では飲めることが多いと思いますので、まだ飲んだことが無い方は是非飲んでみて下さい。

 

ライバルの十四代についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

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今回ご紹介した鼎の他にも日本酒にはそれぞれの酒蔵や銘柄の限定品がたくさんあります。

限定品が気になる方はこちらをどうぞ。

 

 

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管理人:Sugitama 日本酒大好きな関西人。 好きな銘柄は「冩楽」「而今」。 日本酒専用冷蔵庫のコレクションから選んで晩酌するのが幸せ。 日本酒の銘柄や各都道府県のまとめ記事、風味別などで検索して見てください。 Sugitama 20代・会社員。日本酒がある小さな居心地の良い居酒屋を探すのが好き。 New! 2017/11/4 日本酒ナビゲーター資格取得(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)認定)
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