日本酒紹介

北海道・釧路で唯一の日本酒酒蔵!福司酒造 海底力(そこぢから)純米吟醸

北海道釧路市で唯一の酒蔵「福司(ふくつかさ)酒造」で静かに穏やかに醸造される日本酒「海底力」。

 

今回は北の大地の大自然の中で造られる日本酒についてご紹介します。

北海道釧路市・福司酒造

福司-海底力(そこぢから)-釧路弊舞橋福司-海底力(そこぢから)-釧路弊舞橋

ご紹介する福司酒造は、広大な地・北海道の東側にある釧路市の酒造です。

 

現在日本酒を造られているのは男性の杜氏ですが、以前は女性杜氏もおられたそうです。

現在に至るまで休造したことのない福司酒造の歴史

福司酒造は、大正8年(1919年)4月に釧路市米町にて酒類、清涼飲料、雑貨、食品等の卸売りを目的に合名会社敷島商会として創業されました。

大正11年には、現在地・釧路市住吉2丁目に酒造蔵を新築し、福司(ふくつかさ)の醸造を開始しました。

 

福司酒造は、太平洋戦争中は国策による休業を余儀なくされる中を、全国でも珍しく「一度も休造することなく」製造し続け、現在に至ります。

原料へのこだわり

原料米は主に北海道産米、仕込み水はもちろん、北海道・道東の大自然で濾過された伏流水を使用しています。

 

その他の原料米として、兵庫県産の山田錦なども使用されており、使用する原料の産地へのこだわりを明確にされているところにも、福司ファンによる福司への愛情に繋がっています。

 

また、北海道は冷涼な気候風土ではありますが、特に道東・釧路は北海道の他の地域と比較しても冬の冷え込みは強く、また夏は冷涼の地でもあるため、これらによって育てられた福司は、えも言えぬ味わいを醸し出しています。

福司酒造のオススメの銘柄

そんな福司酒造の数あるなかで、ぜひとも一度は飲んでいただきたい銘柄は「海底力(そこヂカラ)純米吟醸」です。

入手困難な逸品です。

海底力パッケージの画像

この日本酒は、同酒造が”釧路コールマイン”の協力を得て、海底炭坑の坑道で熟成させた逸品です。

 

お酒について説明をする前に、”釧路コールマイン”について少しだけ説明を。

 

釧路コールマイン株式会社は、北海道釧路市に本社を置く日本唯一の坑内掘石炭生産会社で、閉山した太平洋炭礦を縮小の上で引き継ぎました。

 

坑内の見学会も開催されており、旧太平洋炭礦炭鉱展示館もありますので、機会がありましたらぜひ行ってみてください。

ひやっとする炭鉱をぜひ体験すると面白いです。

 

さて話を「海底力(そこヂカラ)」に戻します。

 

この「海底力(そこヂカラ)」は、2017年の3月で、誕生して11年となる日本酒です。

釧路にある「日本で唯一稼働している炭鉱『釧路コールマイン』」の太平洋の海の下へと長く延びている坑道で、静かに穏やかに、気温温度の影響を受けること無く貯蔵された日本酒です

そのため、味わいが軟らかにまろやかに仕上がります。

 

原料米はきたしずく、アルコール濃度15%、精米歩合55%、日本酒度(+)0.5、酸度1.4。

 

味わいは、やや辛口の熟成されて華やかな香りと芳醇な飲み口が特徴ですと説明があります。

 

この日本酒の箱に入っている能書には、以下のように記載されています。

—海底力(そこヂカラ)
はるか奈良の時代より日本が
世界に誇る酒造技術の結晶
“日本酒”
むかし“黒いダイヤ”と呼ばれ
近代日本の発展を支えてきた“石炭”
今 日本国内で唯一採掘される
海底炭鉱の坑道の中…
日本最深での熟成貯蔵
北海道 釧路湿原
その大自然の中 長い年月をかけ
濾過された仕込水と蔵人の技
海底地下深く貯蔵・熟成させた
世界で初めての日本酒—

日本酒海底力能書

「海底力(そこヂカラ)」は、釧路のために造られた日本酒で、生産量も少なく、販売箇所も釧路管内に限られており、釧路市民でも飲む機会が少ない貴重なお酒でした。

 

現在では販売時期に数量限定でオンラインショップにて販売されているようですが、それでもなお入手はとても難しい日本酒です。

【3月】海底力 純米吟醸 720ml

「海底力(そこヂカラ)」の味わいは、ふくよかな香り(これが華やか、という香りなのでしょう)、舌の上でまろやかさを感じつつ、喉を通っていく穏やかでありながらも情熱を帯びている(ような)味わいです。

 

やや辛口なため、すっきりさも感じられます。

 

常温もしくは冷やして飲むのがおすすめです。

冷やして飲めば飲み口の爽やかさを感じられ、常温では香りを楽しみながら飲んでください。

日本酒だけではない!

福司酒造では、蔵元限定で桝やグラス等の蔵元グッズを販売しています。

 

また、看板銘柄「福司」を使用し、釧路市内にあるお菓子屋さんと協力し製造した「福司ケーキ」や、同じく釧路市内にあるレストランと協力した「horo酔いプリン」も販売しています。

ぜひとも食べていただきたいのが「福司ケーキ」です!驚きの食感と味です。

 

釧路市民が、福司酒造を愛してやまないということが、こういったもの造りにあらわれています。

さいごに

福司酒造は、札幌国税局平成24年度の新酒鑑評会では初の「3冠」を受賞しています

「道産米吟醸酒の部」「吟醸酒の部」「純米酒の部」の3部間での受賞でした。

 

また、札幌国税局平成28年度新酒鑑評会で、「道産米吟醸の部」で「金賞」を受賞しています

 

常に研鑽し、新しい試みに挑戦し続ける同酒造へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

参考サイト
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すぎたま
日本酒メンター・福岡のきき酒師|“やさしい日本酒案内人”として日本酒をもっと気軽に楽しめるように情報をお伝えしています!|好きな銘柄は「風の森」「鳳凰美田」「田中六五」。|住吉酒販(福岡県)公認パートナー|唎酒師(ききさけし)・日本酒ナビゲーター|日本酒好き本職IT系サラリーマン|酒屋さんをはじめとするWebサイト制作やWebツール活用などのお手伝い
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