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日本酒を日本酒で造る高級日本酒!「ゆきの美人 貴醸酒 生酒」の魅力【秋田醸造】

貴醸酒とはどんな日本酒か知っていますか?

 

日本酒を日本酒で割って造る“贅沢な”日本酒のことを貴醸酒と言います。

今回ご紹介する「ゆきの美人 貴醸酒 生酒」はそんな贅沢な日本酒の中でも生で発売されているというとても珍しい貴醸酒です。

 

 

秋田酒造について>

 

秋田醸造は秋田市内を流れる旭川のそばに1919年に創業した酒蔵です。

 

創業当時の酒銘は近くを流れる旭川から取って『花旭川』と名付けられました。

一度は企業整備令のため事業を休止しましたが、数年後に復活し酒銘も変更し、毎年夏に蔵の近くでおこなわれる竿灯祭りから『竿灯』と改めました。

 

昔はどの蔵も家族経営が主流の中、当時では珍しい株式法人として経営していましたが、なかなかうまくいきませんでした。

そこでなんとか建て直そうと、秋田県醸造試験場や他の酒蔵の方々が協力し、ある蔵から小林氏を呼び寄せ経営を一任したことで、今日まで酒蔵として居続けることができたそうです。

この小林氏はかつて同市内にある新政酒造で杜氏として務めていた大変優秀な技術者だったそうです。

 

戦後は二級酒といわれる糖類やアルコールを添加したものを中心に製造していましたが、醸造の原点にもう一度戻りたいと考え、新蔵を建設しました。

 

全ての仕込みタンクを小容量のものに変えて一年を通して低温管理貯蔵できるように改善されました。

さらに糖類、醸造用アルコール等の添加も廃止し、秋田流の長期低温速醸法を取り入れました。

 

長期低温速醸法とは、6℃以下の低温で仕込み、もろみの醗酵温度も10度前後に抑え、30日以上かけゆっくり醗酵させて造る製造方法です。

仕込み水も車で1時間かけて湧水を汲みに行き、洗米はもちろん手作業で行います。

 

こうして手間と時間を惜しまず愛情たっぷりに醸されることで、ゆきの美人シリーズのクリアで軽快な味と柔らかな甘み、程よい酸味が特徴の日本酒が出来上がります。

 

【酒蔵情報】

秋田県秋田市楢山登町5-2  秋田醸造株式会社

 

貴醸酒ってなに?

 

通常日本酒は、米、米麹、水を原料として、そこに麹菌や酵母菌を混ぜてアルコールを生成させて日本酒になります。

 

日本酒作りの基本は三段仕込みといい、米、麹、水を三回に分けて加えます。

『初添え、仲添え、留添え』と呼び、この最後の留添えで麹、米、水を加えるところを、麹、米、日本酒に替えて留める事で貴醸酒となります。

 

貴醸酒は濃厚な甘さと複雑な味わいが特徴で、秀でた醸造技術と経験、さらには意欲がないと作るのは難しいそうです。

 

この商品、販売を計画した当初は一度瓶詰めし、火入れを行ってから出荷させる予定でしたが、生で飲んでみたところ、おいしいということで発売される運びになりました。

 

貴醸酒というだけでも希少なのに、生酒だなんて本当に珍しいですし、販売するということはそれだけ技術にも味にも自信があるということの表れですね。

 

貴醸酒の味わい方

 

一口含んだ瞬間に柔らかな舌触りと独特の華やかさが広がります。

あんずのような、どこか南国フルーツのような香りに甘めかな?と思っていると、雑みのないすっきりとした酸味が味の輪郭を描き引き締めてくれます。

後味はべたつくこともなくサッパリしていて、残り香が心地よく引いていきます。

 

少し温度が上がるだけで香りはガラリと変わり、それにより味の感じ方も二転、三転する面白い銘柄です。

 

酒器はお酒の雰囲気にあわせて蛇の目のお猪口で頂くと通の貫禄が出ます。

漆塗りの升や切子のグイ呑みもオシャレですね。

香りを楽しみたいのであれば、丸みがあり、飲み口は少し狭い(ワイングラスの脚をとったような)形状のものがいいでしょう。

 

味の変化を楽しみたいのであればコップのような真っ直ぐした形を選ぶと、香りを過剰に吸い込むのを防いでくれます。

 

せっかくの貴醸酒なので、一杯目、二杯目で酒器を変えてみて味の違いや香りの変化を感じるのも楽しい飲み方ですね。

 

料理と楽しむ

 

香りも味もきちんと感じられるタイプなので、食前酒としても、食中酒としても楽しむことができます。

 

おつまみならばカマンベールチーズや奈良漬けなど、香りもありつつ舌の上に塩味がまったりと残るようなものがおすすめ。

 

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肉料理だったら豚肉に塩をふって炭火で焼いたり、酒粕漬けにして炙っても合いそうです。魚の西京焼きや、ちょっと贅沢にウナギの蒲焼もいいですね。

 

お手頃にいきたいのであれば、豆腐の味噌漬け焼きもとびきりの一品になりそうです。

 

逆に日本酒の味を存分に味わうために、あえて淡白な白身のお刺身を塩でいただくという手もあります。

 

ここで気をつけて欲しいのですが、生ものを頂く時に酒器がグラスだと生臭みが中にこもり匂いが移ってしまうので、なるべく磁器のお猪口にしてください。

飲み始めてから酒器を変えることは特にマナー違反ではありませんし、むしろ推奨するお店もありますので、お店で貴醸酒を飲まれる際は店員さんにお願いしてみてくださいね。

 

個人的におすすめのおつまみは海のパイナップルと呼ばれるホヤです。

三陸海岸などで獲れる海の珍味で、その見た目と味はちょっと強烈ですが私は大好物です。

 

一口食べて、貴醸酒を流し込むと口中に海が広がります。

もう口だけでは収まらず脳天までホヤの旨みと貴醸酒の旨みが突き抜ける快感は癖になります。

 

首都圏では生での入手は難しいですが、最近では燻製や瓶詰めでも手に入りますので、こちらも合わせてお試しください。

 

 

いかがでしたでしょうか?

ゆき美貴醸酒生

今回ゆきの美人 貴醸酒 生酒を私はやや甘口と評価しましたが、味覚は温度、酒器、外気温、空気の香り等で微妙に変化する繊細なものですので味や香りの感じ方は人それぞれです。

 

辛口にしか興味がないという方も、このお酒は本当に貴重なので手に入るならば是非試してください。

好みに合わなくても、この巧みな技術を舌に覚えさせておくのは十分価値があると思います。

 

またこのシリーズは活性にごりや、コアなファンも多い雄町づくりなど幅広く展開しています。

コンプリートするのはかなり難しいと思いますが、コレクションとして集めるのも楽しみの一つとなりそうです。

 

 

 

 

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管理人:Sugitama 日本酒大好きな関西人。 好きな銘柄は「冩楽」「而今」。 日本酒専用冷蔵庫のコレクションから選んで晩酌するのが幸せ。 日本酒の銘柄や各都道府県のまとめ記事、風味別などで検索して見てください。 Sugitama 20代・会社員。日本酒がある小さな居心地の良い居酒屋を探すのが好き。 New! 2017/11/4 日本酒ナビゲーター資格取得(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)認定)
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